問題1
2007年行政書士試験
問題1
各種の裁判所や裁判官に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。
1.高等裁判所長官、判事、判事補および簡易裁判所判事は、いずれも最高裁判所の指名した者の名簿によって、内閣が任命する。
解説:判事とは裁判官の役職名で、通常司法試験に合格したものが、判事補になり、10年の再任時に判事になる。憲法第80条の下級裁判所の裁判官に含まれる。下級裁判所とは、最高裁判所以外のものを言う。よって妥当。
2.高等裁判所、地方裁判所および家庭裁判所の裁判官については65歳の定年制が施行されているが、最高裁判所および簡易裁判所の裁判官については定年の定めが存在しない。
解説:下級裁判所の裁判官には10年毎の国民審査は無い。最高裁判所の裁判官は国民審査があるが、任期が無い。しかし定年はある。任期と定年の引っ掛けかな?問題文は前半は正しい。最高裁判所と簡易裁判所の裁判官は70歳で退官する。よって誤り。
3.地方裁判所や家庭裁判所の裁判は、事案の性質に応じて、三人の裁判官による合議制で行われる場合を除き、原則として一人の裁判官によって行われるが、高等裁判所の裁判は、法律に特別の定めがある場合を除き、複数の裁判官による合議制で行われることになっている。
解説:地方裁判所は裁判官一人の単独性、又は三人の合議制で行われる。家庭裁判所も地方裁判所と同格とされている。高等裁判所は3人又は5人の裁判官の合議制で行われる。
4.簡易裁判所は軽微な事件の処理のために設けられた下級裁判所であり、訴訟の目的の価額が一定額を超えない請求に関する民事事件、罰金以下の刑にあたる罪など一定の軽微な犯罪についての刑事事件の第一審を担当する。
解説:そのとおり。簡易裁判所は一度免停になったときに行って来ました。ここが裁判所?って感じです。小さい個室の入り口に行列を作った当事者たちが並び、入ると一人の裁判官に色々聞かれたのを覚えています。当時の訴訟価額は90万円以下だったが、今は140万円以下となっている。
5.最高裁判所は、大法廷または小法廷で審理を行うが、法令等の憲法違反の判断や最高裁判所の判例を変更する判断をするときは、大法廷で裁判しなければならない。
解説:そのとおり。模擬試験にもこれとそっくり同じ問題が出ました。あなどれません。