問題４５（記述式　正当防衛）

　Ａは、飼っている大型のドーベルマンを、鎖を外したまま連れて散歩に出ていたが、この犬が歩行者Ｂを見かけて走って行き、襲いかかってしまった。そこで、あわててＢは近くのＣ宅敷地に飛び込み、自転車や植木鉢を壊してしまった。この場合、Ｃに対する損害賠償責任をＢが負わないためには、どのような要件を満たす必要があるか。40字程度で記述しなさい。


この問題、とっさに緊急避難が思い浮かびました。

ただ、緊急避難の定義が出てきませんでした。（涙）

しかも、緊急避難は、他人の物から受ける損害が、急すぎて避けられず、やむおえずその物を壊してしまった場合です。

ですから、この問題で考えると、Ｃ宅の自転車ではなく、ドーベルマンを殴って怪我させた場合、損害賠償を負わないとなれば、緊急避難です。

ですので、この問題の場合、正当防衛になります。

民法720条
第1項
他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をしたものは、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求は妨げない。


よって、解答としては、

Ａの不法行為に対して、自分の身体を守る為、やむおえずした行為の場合。

などとすれば、15点以上はもらえるでしょう。

解答を見れば簡単そうに見えますが、難しい問題です。

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